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    江戸時代の終わり、霊魂を抜き取ってしまうという

    世にも恐ろしい器械が日本にも登場した

    写真機である

    日本に初めて写真館ができたのは、文久2年(1862年)にことで

    場所は外国と交流のあった長崎であった

    しかし、いかにハイカラな長﨑の人でも

    なかなか写真館に足をはこぼうとはしなかったという

    「写真を撮ると、魂が奪われる」という迷信がささやかれていたためだ

    この話からも、日本人の霊魂信仰がいかに篤いものであったかが

    よくわかるだろう

    その後、写真にめぐる俗言には、いくつかのバリエーションが生まれ

    とくに「3人で写真を撮った場合、真ん中の人が危ない」という

    迷信が全国的に広がっていった

    そのため、明治時代には、客が3人の場合は、用意した

    人形を客に抱かせ、4人にするという

    サービスを用意した写真館もあったという

    その後も、この迷信は根強く残り続け、昭和になっても

    「3人で写真は撮るものではない」といわれつづけた

    もちろん何の根拠もない迷信なのだが

    今でも年配の人には気にする人がいるようだ

    そう思われたのは、当時の写真機の性能にも原因の1つがあったようだ

    昔のカメラでは、3人で写真を撮ろうとすると、

    ピントを真ん中の人にしか合わせることができなかった

    当然、真ん中の人がいちばんはっきりと写ったわけで

    はっきりと撮られる分、魂も盗まれると考えられたのだ

    また、この俗信には「3」とう数字が「凶数」と考えられたことも

    少なからず影響していると考えられる

    現実問題としては、3人で写真を撮るときは、真ん中に年長者が

    くることが多かったはずで、確率的にいって早く亡くなることが多かったのだろう

    おそらく、そんな事実が積み重なったのではないだろうか

    実際に、真ん中に写った人が死ぬことが多かったため

    この迷信は長く信憑性を持って語り継がれることになったのだろう

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